第1回:粉体計量供給機(スクリュータイプ)ホッパーに投入した粉体を、スクリューの回転を利用して別の容器に投入する装置です。また電子天秤とつなげば、設定した分量を自動供給することも可能です。例えば食品開発の実験で、食材の乾燥粉末を30グラムずつ小分けにする必要があったとしますよね。その場合は設定値を30グラムにしてスタートボタンを押します。するとホッパー内の乾燥粉末が天秤に置かれた容器へ注がれ、30グラムに達したら自動停止するのです。あとは容器を交換してボタンを押す作業をリピートするだけで、小分け作業が正確かつ簡単にできます。%3Ciframe%20width%3D%22560%22%20height%3D%22315%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FmRDcc4KYAL8%3Fsi%3DlJqSGeKAmhsJHWuk%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20referrerpolicy%3D%22strict-origin-when-cross-origin%22%20allowfullscreen%3D%22%22%3E%3C%2Fiframe%3Eあるお客様から「粉体を数グラム単位で正確に小分けできる商品はありませんか」という問い合わせをいただいたことがきっかけでした。「スクリューフィーダー」と呼ばれる装置を使えば粉体の供給は可能です。しかし工場などで使う大型品が主流で、数グラム単位で少量供給できる商品はありませんでした。はい。スクリューフィーダーを卓上サイズにスケールダウンすれば、問い合わせくださったお客様はもちろん、他分野からのニーズもあるに違いないと判断し、開発に着手しました。「高精度モード」の実現です。私達が特にこだわった機能でしたが、初期の試作機では目標の数値に全く届きませんでした。その後何度もソフトを修正し、今の仕組みに改良してようやく達成することができました。開発では、商品を試作し実際に検証してみて初めて分かることがたくさんあるのだと、身をもって学べました。開発当初は化学、製薬、食品の研究開発に関わる大学様・メーカー様からのニーズを想定していました。実際に販売してみると、家電、農業、鉱業、重工業、リサイクル事業など、予想以上に幅広い業界のお客様から引き合いをいただきました。おかげさまでリピート注文もいただいており、手応えを感じています。また、発売から数年経過したことで様々なご要望も届くようになりました。例えばこの商品は構造上、ホッパーやスクリューに粉体が接触します。そのため粉体による汚染や洗浄の手間にリスクを感じるお客様から「使いたいけど使えない」という声を頂きました。そこで新たに開発・発売した商品が「ハンディパウダーフィーダ―」です。試薬ボトルを直接取り付けて外側から振動を与え、粉体を供給する機構を採用することで、汚染が起こらず洗浄の手間もかかりません。その通りです。新しい商品が生まれたことで、新たな要望が生まれ、それを解決する新しい商品がまた生まれる……。現状に満足することなく常にチャレンジするのが当社のスピリッツは、商品開発でも存分に発揮されています!工場などで利用される大型のスクリューフィーダーでは決してできない少量供給と、数グラム単位の小分け作業が正確にできること。それがこの商品の強みです。私の知る限り、同業他社にも同じ商品は見当たりません。粉体計量供給機はニッチな商品ですが、私達が思いもよらないお客様のお困りごとに役立つ可能性を秘めています。そこで重要になるのがマーケティング活動。販売の際、「どのような問い合わせがあったか」「購入に至らなかったのはなぜか」「どんな修理が発生するか」など様々な情報を集め、さらなる改良や兄弟商品の開発につなげたいと思います。粉体細かい個体の粒子が集まったもの。医薬品だと粉薬、食品では小麦粉や砂糖、建築分野ではセメントや石灰などです。スクリューフィーダーホッパー(供給口)から投入した粉体を、内部のスクリューの回転で少しずつ押し出し供給する装置。粉体を扱う生産ラインで広く使用されています。電子天秤ロードセルや電磁式センサーを利用し重さを測る装置。アナログの秤より高い制度で測定できます。試薬実験や分析で使用する薬品。化学実験や医療検査、食品検査、環境分析など様々な用途があります。